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          2017元旦。午前9時30分、八王子市谷野町にて。遠くの富士山を撮る。

「100歳まで生きる準備はできていますか?」
自分は何歳まで生きるのか、考えたことがありますか?寿命が100歳を超えることも珍しくない時代に入りました。                                         「ライフ・シフト」リンダ・グラットン(著)より

新年もすでに3日となり、昨日から執筆の仕事を始めている。スタートは勢いをつけて、ダッシュしたいもの。”今年も出し惜しまずにがんがんにいっちゃいたい”と図らずも思っている(笑)

 年末、夫の手術が無事に終わった日にやっと手にしたリンダ・グラットン女史の「ライフ・シフト」を夢中で読み込んだ。前作の「ワーク・シフト」も未だ根強い人気があるが、働き方を根本的に変化させたい女性はもちろん、柔軟な思考の男性など受け入れやすいのでは?と想像できる著作である。

      ライフシフト表紙

 ここで、新刊 「ライフ・シフト」 の入口を、少しかいつまんで紹介してみよう。

未来を予測するに、これから先はこんなことが起きます!
◉ 50歳未満の日本人は100年ライフを過ごすことになります。
◉ 定年で仕事を終えて余暇を過ごす人生ではなくなります。
◉ お金より、目に見えないもの(友達、健康)などが大切になります。
◉ 男性一人で家族を養うモデルは崩壊します、
◉ 夫婦の信頼関係がより重要になります。


 まとめるとこんなところだ。私たちが元々もっていた人生の価値基準は3ステージ型で、おもに学習~仕事~余暇で、大事な物は家やお金などの有形財産というものではなかっただろうか?

 これに対し、
自己変革するという方向が、これから先に通じていける唯一の道というか希望というのか、リンダ女史の唱える100年ライフの価値基準となる。すなわち、学習・仕事・余暇が途切れることなく生涯続き、大切なのは物より無形財産寄りのスキル・健康・友人・仲間・評判などにシフトすることで、人生の希望が叶えられていくというもの。

 今まさに私も、自己のスキルや健康・仲間・友人などを一度棚卸しをして、人生100年ライフに備えるべきだと新たに思い直している次第。

             高齢者グラフ

 有形財産から無形財産へとシフトして真の価値基準を持つということは、あいまいになりがちな「人並み」という常識が大きく崩れていくことに等しい。当然、市場の原理・原則もシフトしていくだろう。
 例えば、高額な生命保険を掛ける意味があるのか?減額したらどうなるのだろう?などといった多くの基準が、他人から自分による評価・判断に委ねられていく未来となる。

 言ってしまえば、保険のみならず、生活のあらゆる局面での選択が重要で、その判断はすべて自己責任となる。これからは様々な角度で学習することが求められるのだ。高額な物や権威は、価値基準が下がり、その反面、戦略的環境を持ち、意識した生き方へとどんどん価値転換していく。そうなると当然、ネットの情報だけに偏るのではなく、現場の1対1のヒアリングで得られる情報がより大切になるだろう。

 う~ん、面白くなってきた。自分の人生は、自分の采配で確実に決まっていく。だとしたら、新年冒頭から率先して、学習意欲や人との交流意欲などの気持ちを満々と豊かに持ちながら、しなやかに動いていきたいものである。

 ただし、こういった発想や提案は上手に摂り入れて、時代の流れや社会の空気などを察知するために、使うものだと考える。そう、これもライフ・シフトに繋がること。いつまでも自分の了見やこだわりに囚われないようにして、常に変化、変化で自己変革して行きたい。

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               年末に購入したジュリアン。

著者のリンダ女史、現在60代だが、今年の6月には再婚するそうで、ちゃんと大人の恋愛も楽しんでいる。良いか悪いかは別にして、まさに彼女自身が「ライフ・シフト」の実践者なんだなあ~と、ちょっと微笑ましい気分にもなる・・・。ちなみにわたしの新年事始めは、健康第一のご飯シフト!
 ともかく食べ過ぎた正月3が日を元に戻して、スッキリと始動していくつもりだ。

                                    ライフシフトイラスト